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夜道こえぇぇぇぇぇ!!

会社のヒトの送別会の帰り、
会場から会社まではバスで送ってもらったので、
家まで歩いて帰ることにしました。

帰るルートは3つあって、
一番近いけど街灯がなく一番暗い道、
ちょっと距離あるけど、ちょっと街頭がある住宅街を抜ける道、
遠回りだけど、一番明るい道。

どう帰ろうかと迷っていたら、同じ方向のおばちゃんがいて、
途中まで一緒に帰ろう、と誘ってくれました。

『一番暗いけど、二人なら大丈夫だろう』
そう考えて歩き出したのですよ。










途中、課長が自転車でうちらを抜かしていったりして、
二人でおしゃべりしながら、暗い道の半分に来たくらいで、
おばちゃんとは、家あっちだから!と別れました。

で、気付いたんだ、途中まで二人ってことは、
途中からひとりじゃんって。

まぁ、そんなこと考えるとこわいので、あんまり考えないように、
まっすぐ前を見て一本道を歩いていたのです。

街灯なんてないので、明るいのは時折通る車のライトだけ。

川を越えて、工場の搬入口は明るいなぁ、
なんて一瞬の明るいゾーンを抜けたくらいに、
ふと、
『あれ?これ私完全に一人じゃね?歌うたってもばれないんじゃね?』
って思ったんすよ。酔っ払いだからね。酔っ払いだから!

それで私は、そりゃあもう気分よく歌ってた訳です。
 くらい夜道をただー♪ 
 馬車はすぎてゆくー♪
 冬のしずかなよるー♪
なにこれ、歌詞ぴったりじゃね?ってテンションあがってきて、
いよいよサビ!
 とーきーはー♪ めーぐりっまちのそーらに♪
中略
 はなのきーせーつがきた

『すいません』

 ・・とー♪
あれ?いまヒトの声が聞こえた気がしたぞ?
この道には私しかいないはずなのに?

『すいません』

やっぱりヒトだ!
どうしよう!歌声大きかったから迷惑だったのかも!
と、振り向いたら、男の人が付いて来てた。
しかも意外と近い!DQNっぽい!

『わぁぁ!なっなんですか!』

『ま×こなめさせてくれない?』
  
『えぇ??』 いまなんつった??

『ま×こなめさせてくれない?』

うわー!変態だ!どうしよう!

『いっいらないです!そういうの!!』

とりあえず歩いてる足は止めずに叫んだ。

逃げなきゃ、でも相手は男・・・。
ブーツ履いている私ではすぐに追いつかれる・・・!
これは出来るだけ早歩きで逃げ、走る体力を温存するんだ!
酔っ払いながらも早足で歩く私。
後ろから腕つかまれたらどうしよう!

『すいません』

『うわぁぁ!なに!なに!!』

『ぱんつみせてくんない?』

『えぇっ!!』

『パンツ見せてくんない?』

『いっいやです!いやです!』

必死に拒み続けると、DQNはくるっと踵を返して歩いていった。

助かった!でもこわい!もっと早く歩かなきゃ!

後ろを振り返りながら、早足で歩く私。
追手はこない。道は暗い。

あまりのおそろしさに彼氏に電話しようとしたけど、
手が震えてうまくかけられない!

ようやく電話をかけれたら、
『どうした?』

えらい遠くから声が聞こえた。

『あのねっ、い、いま○○の工場の前歩いてたらっ
 う、後ろから男の人にこえかけられてっ
 ま×こみせてくんないって言われたの!』

『えっ?よく聞こえない??』

『だからっ、ま×こみせてって言われたの!!』

『えぇぇ!!』

『いらないです!って断ったら、ぱんつみせてって言われたの!』

私、もう半泣き。えぐえぐ言ってる。

『ちょ、ちょっと待って!すぐかけ直すから!』

なんで!わたしこんなにこわい思いしてるのに!

切ったらすぐに電話がかかってきて、今度は大きい声が聞こえた。

『もしもし?大丈夫?いまどこ??』

『もうすぐコンビニ着くところ!明るいとこまで出てこれた!』

『コンビニね、わかった。今から行くから!』

コンビニに着くと、さっきうちらを抜かしていった課長が
買い物から出てきたところだった。
この地区に変態がいるって報告しなきゃ!

『課長ー!課長ー!』

いきなり道で呼ばれて驚く課長。
なんだー?酔っ払いめーって感じで来てくれた。

『いっいま、○○って工場の前で!』

『うん?』

『男の人にこえかけられてっ!
 ぱっぱんつみせてって言われました!』

突然のぱんつ発言に驚く課長。
いや、ま×ことは言えないっすよ。さすがに。

『大丈夫!?家まで送るよ!』

コンビニからは歩いて5分もかからないんだけど、
送ってもらうことにした。

自分の部屋に帰ってきても、
なんだか寒い感じがして、
しばらくうずくまってた。

そのうち彼氏が来てくれたので、
安心したのか、えぐえぐした。

落ち着いてから、
その男の人相について聞かれたので、
背はあんまり大きくない、
ジャージみたいなの着てる、
軽装で外歩く感じじゃない、
髪の毛がつんつんしててライオンみたい、
と話してみた。

で、突然彼氏が話し始めた。

『いや、さっきの電話の話なんだけどさ・・・』

そういえば、一回電話切られたな。
わたしすごくこわかったのに。

『実はさ、俺の車、携帯になるんだよね』

一瞬、何言ってるかわからなかった。

車内にいるときに電話をとると、ケータイを
持っていなくても会話ができるらしい。
彼は、送別会に車で来ていて、代行で帰った。
つまり、私の発言は、代行のひとに丸聞こえだったのだ!

『さすがにあせったよ。突然ま×ことか言い始めるから。』

なんてこった!
それじゃあ私のま×こ発言も、パンツ発言も聞かれちゃったのかよ!
てか、私は言われただけで、事実を伝えようとしただけなんだよ!

しかし、代行の人も私の泣きそうな声に、
真剣に心配してくれたらしい。
ありがとう、代行のひと。

変態ひとりで、ここまでいろんな人が迷惑するんだなぁ。
夜道こわい。

特に女性の一人歩きは気をつけましょう。


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